投資信託はメリットばかりではない?デメリットも知ったうえで始めよう

投資信託はメリットが多い資産運用というイメージがあるかもしれません。しかし、さまざまなデメリットがあることも事実です。今回は、投資信託のメリット・デメリットにはどんなものがあるか、ご紹介します。

投資信託のメリットとは

投資信託とは、投資家から集めたお金をプロのファンドマネージャーと呼ばれる運用担当者が代わりに運用してくれる商品です。ファンドマネージャーが各々の投資信託の想定リターンにあわせて投資先を選定してくれます。投資先が分散されるため、株式等に比べると一般的にはリスクが低減されるのが特徴です。忙しく、なかなか市況をみることができない人、投資初心者で投資には不慣れな人には心強い商品だといえるでしょう。

投資信託は小口で投資できる点もメリットです。中には数百円、数千円程度で始められる銘柄もあるので毎月コツコツと積み立てられます。

投資信託のデメリットとは

投資信託にはメリットがある一方、デメリットもあります。たとえば、「諸経費の高さ」「売買発注してから受渡日までの期間」「複雑な仕組み」があげられます。それぞれの注意点について考えてみます。

●諸経費の高さ
投資信託は買付け時、運用期間中、換金時のそれぞれで諸経費がかかります。

1. 販売手数料
投資信託購入時は販売手数料がかかります。1口(1万口、100万口などの場合もある)の購入価格に対して販売会社(取扱のある金融機関)が独自に定める料率をかけた額を支払うことになります。販売手数料のかからないノーロードと呼ばれる投資信託もありますが、日本では購入時に販売手数料を支払う投資信託が多いのが現状です。なお、販売手数料は、金融機関によって自由に決めることができます。そのため同じ銘柄でもA証券会社では手数料率が3.24%であるのに対し、B証券会社では2.16%の場合もあります。買付けする前にはよく確認をしましょう。

2. 信託報酬
信託報酬は投資信託の運用時に発生する経費で、純資産総額に応じて日々差し引かれています。投資信託の運用会社に対する運用報酬だけでなく、販売会社(金融機関)の事務に対する報酬や信託銀行の管理報酬もここに含まれています。

3. 監査報酬
監査報酬は投資信託時に発生する諸経費です。投資信託は監査法人等から監査を受ける義務があるため、監査費用が投資信託の諸経費として日々差し引かれます。

4. 組み入れた有価証券等の売買委託手数料
投資信託は状況に応じて銘柄の入れ替えを行いますが、その際の売買委託手数料に充当する費用が日々わずかながら純資産総額に応じて差し引かれています。

5. 外貨建資産の保管等にかかる費用や租税
外貨建資産の保管等にかかる費用や租税なども、日々差し引かれています。

6. 換金手数料
投資信託は換金する時に換金手数料がかかる場合があります。目論見書の中に換金手数料がかかるかどうか記載がありますので、必ず買付け前に確認しましょう。

その他、手数料とは別に、解約時に信託財産留保額が差し引かれる投資信託もあります。投資信託はそれぞれの商品で運用手法や仕組みが異なることから、株式等と同じような手数料体系ではなく、銘柄ごとに諸経費が決められています。プロにおまかせする分、諸経費が高くなる点には留意しましょう。

●受渡日までの長さ
投資信託を買付け、もしくは売却の注文を依頼してから現金化される受渡日までの期間は、他の金融商品と比べて長いと言われています。また、金融機関によっては売却代金の引き出しに際しては、指定口座へ出金手続きが必要です。当日に申請が通って銀行口座へ入金されることはあまりないため、入金まで1週間から2週間程度の期間がかかる場合もあります。

なお、売却申し込みの注文が受理される締切時間は、各銘柄で異なります。午前11時半までの銘柄もあれば午後2時、2時半、3時など、バラバラです。それ以降の注文は翌日扱いになります。

●複雑な仕組みによるリスク
投資信託は仕組みが複雑な金融商品です。毎月分配型投資信託の場合、個別元本(投資家がその投資信託を購入した価格)が減ってしまうこともあります。もし、元本払戻金(特別分配金)が発生した場合は注意が必要です。これは元本を払い戻しているだけなので、元本を取り崩して分配金を捻出しています。

個別元本を取り崩して分配金を支払い続けている場合であれば、いずれ運用会社が狙う運用を適切に続けられなくなる可能性もあります。そのため、適宜確認し、運用し続けるかどうかを見直すことが大切です。

投資信託のメリット・デメリットを理解し、判断することが大切

投資信託には、メリットだけでなく多くのデメリットがあります。諸経費がかかるほか換金までの時間もかかり、複雑な仕組みからリスクを見逃してしまうことも少なくありません。投資信託が持つメリット・デメリットを十分に理解した上で、資産運用をすべきだと判断できたら投資することで、失敗も防げるでしょう。