不動産投資クラウドファンディングor REIT。始める前に違いを調べよう

不動産投資を検討する人の中には、投資用のアパートやマンション、ビルなどを手に入れるためにまとまった資金が必要になったり、多額の融資を受けても返済できるのかという不安があり、興味があっても先になかなか進まない人もいるかもしれません。そこで考えたいのは、不動産に別の手法で投資をする方法です。ここでは、不動産投資クラウドファンディングとREITの違いについて考えてみます。

不動産投資クラウドファンディングとは

不動産投資クラウドファンディングとは、インターネット上で不動産の物件に対して出資したい投資家を募り、その投資家たちから広く資金を集める手法を指します。以前は不動産投資クラウドファンディングといえば、融資型クラウドファンディングの手法を使ったものが主流でした。しかし、最近では、不動産特定共同事業法(以下、不特法)に基づく「ファンド型」の不動産投資クラウドファンディングも登場しています。

融資型クラウドファンディングではいわゆるソーシャルレンディングの手法を使い、貸した資金の金利から分配金を捻出して、投資家へ支払いを行っています。
物件運営の成果に関係なく分配金がもらえるメリットはありますが、物件運営が思うようにうまくいかなければ、事業の貸し倒れが発生するリスクがあります。

一方、不特法による不動産投資クラウドファンディングでは、インターネットを通じて多くの資金を募るところまでは融資型クラウドファンディングと同じですが、組成された匿名組合などのファンドを通じて不動産物件を購入し、そこから得られる家賃収入などが分配金として支払われる点が融資型クラウドファンディングとは異なります。

また、融資型クラウドファンディングでは物件情報が非公開になっていますが、不特法による不動産投資クラウドファンディングでは所在地等の物件情報が公開されているので、投資先の検証も可能です。

どちらも、プラットフォームによっては1口1万円から投資ができるので、手軽にスタートできるでしょう。利回りはまちまちですが、3%から5%のものもあれば、10%を超えるものもあるようです。

また、分配金は雑所得になるので、投資信託の分配金等(配当所得または譲渡所得)と損益通算することはできません。また、給与所得者であれば、会社の給与以外に収入を得ておらず、給与所得や退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要になる場合があります。

REITとは

REIT(Real Estate Investment Trust)とは不動産投資信託のことで、日本では J-REITと呼ばれます。REITも投資家から資金を募り、不動産投資法人がその資金をもとに不動産物件を保有・運用し、そこから得られる収益を投資家に分配金として支払います。分配金利回りは株式投資よりも高いのが特徴です。

REITは一種の投資信託ですが、2001年9月から上場する銘柄がでました。REITは投資信託より流動性が高く、株式等と同じように売買ができるのがポイントです。また、REITは証券会社を経由して投資を行いますが、投資金額は数万円から数十万円と多岐にわたります。

REITで得た利益に対しては、株式等の売却時と同様に復興増税含めて20.315%の税金が課されます。ただし、REITの売却益または売却損は、株式等や投資信託、債券の譲渡損益との損益通算が可能です。証券会社で特定口座(源泉徴収あり)を選択すれば証券会社が他の譲渡損益と損益通算の計算をしてくれ、口座内で課税関係が終了するので、確定申告の必要がありません。

不動産投資クラウドファンディング、REITをバランスよく保有することが大切

株式投資や投資信託で投資をしている人にとってはREITの方がなじみはあるかもしれませんが、分散投資の観点からクラウドファンディングを使って不動産を保有するのも一つの手だといえるでしょう。しかし、不動産投資クラウドファンディングもREITも不動産市況の影響はダイレクトに受けますし、元本は保証されていません。投資という以上は、損をするリスクを負うことになります。

とはいえ、不動産投資クラウドファンディングとREITは投資形態や税制、流動性は異なりますが、いずれも不動産物件の管理や修繕、売却などをすべて代行してやってくれる運営会社がいることや、小口投資ができるという点では似ていると言えるかもしれません。

投資をする際には、投資先の信用度や過去の実績、評判なども検討したうえで投資先を選定しましょう。