できる投資家ならみんな知ってる「運用利回り」とは

投資に関する言葉の中で運用利回りという言葉があります。よく聞く言葉ですが、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。資産形成を行うにあたって、運用利回りを意識した投資を行うことは投資効率をあげる上でも大切なことです。そこで、運用利回りについて考えてみましょう。

運用利回りとは

運用利回りとは、投資効率を図る数字の一つです。具体的には、投資額に対してどのくらい利益が発生するのかを表します。利回り(%)は、運用期間の利益金額÷投資金額×100で求めることができます。

たとえば、次の2つの投資先のいずれかを選択する場合、利回りはどうなるのかを計算してみましょう。

1. 1,000万円の投資を行い、1年後に150万円の利益を出すことができた。
2. 1,500万円の投資を行い、1年後に180万円の利益を出すことができた。

この場合、1の場合は利回りが15%、2の場合は同12%となります。利益だけを見れば2の方が30万円多いですが、利回りを考えると、1の方が投資効率がよいということになります。

なぜ運用利回りが大切なのか

預貯金だけではなく、不動産や有価証券なども活用して資産形成を行いたいと思うなら、まず目標を確認する必要があります。そこで使うのが運用利回りです。どの程度運用して利益を出したいかを、ライフプランなどを検討して算出します。ただし、今まで資産運用をしたことがない人にとっては、利回りをいくらにしたらよいのかを検討するのは難しいかもしれません。

ここで考えておきたいことの一つが、物価上昇率です。日本銀行は2%の物価上昇率を目標に掲げています。そのため、もし日本銀行の目標通りに物価が毎年2%ずつ上昇すると、目に見えないところでお金の価値が目減りしていくことになるのです。具体的には、今年100円で購入できたものが翌年には102円、その翌年には104円でしか買えなくなるということです。そのため、円の価値を目減りさせないためには、最低でも2%の運用利回りで運用する必要があるということになるのです。

運用利回りが違えば、資産額はどう変わるのか

それでは、運用利回りが違うと資産額がどう変わるか考えてみましょう。現在35歳のAさんが、公的年金を受給できる65歳までの30年間、毎月2万円ずつ投資信託に積立をしようと考えたとします。

運用利回りと最終積立金額の比較

このように、毎年同じ金額を積立し続けたとしても、運用利回りが違えば最終積立金額が異なるのです。2%と3%は表面的には1%しか違いませんが、30年では180万円の差が積立金額に出ることになります。

目標金額を達成するためには運用利回りをいくらにすればいいのか

Aさんは趣味なども充実させたいと思っているため、老後の資金は少なくとも3,000万円は必要だと考えています。そのため、先程の運用利回りと投資額では3,000万円には到達しそうもないので、65歳までに3,000万円積み立てるためにはどうしたらよいかを考えようとしています。

30年後に3,000万円を投資信託で積み立てるための、毎月の積立額と運用利回りの差

このように、毎年の積立額が2万円と5万円の場合では運用利回りが異なります。毎月の積立金額が多ければ、それだけ運用利回りを抑えてリスクを低減することができます。一方で、毎月の積立金額が少なければ、それだけリスクの高い運用を行わないと目標金額には到達しません。リスクが高ければその分、市況によっては損失を被るおそれもあります。

一つの金融商品に集中投資せずに、いくつかの商品に分散して運用する場合でも、最終的にトータルの運用利回りがどうなるのかを試算しておくと、リスクバランスも把握できることでしょう。

運用利回りを知れば、投資効率を考えて投資ができる

上記では、投資信託の例をもとに運用利回りを考えました。投資家は、投資前には運用効率を検討するために利回りも材料に加えます。債券や不動産投資であれば、別の利回りも使いながら将来的なリターンを算出します。どの金融商品を検討する場合でも、具体的な運用利回りと想定されるリスクを天秤にかけて、自分ならどの程度のリスクが取れるのかを考えたうえで投資を行いましょう。運用利回りが高いという理由だけで投資をしてしまうと、その分リスクを取ることになるので注意が必要です。