サラリーマンが投資を始める前に検討するもの、それは「ライフプラン」

お金のことを考えるとき、もっとも大切なのはライフプランだと言われています。ライフプランを立てることで、自分がどのようにお金を貯めていくべきなのかを考えることができます。特に、投資を始める前にはむやみやたらに儲けに走るのではなく、将来を見据えた資産形成が必要です。そこで、ライフプランについて考えてみましょう。

サラリーマンが知っておくべき人生の三大費用

ライフプランとは、将来のライフイベントに備えた計画の事をいいます。子どもの大学進学、自分の将来の独立、リタイア後はパートナーとゆっくり過ごしたいなど、将来の目標や目的にあわせた人生計画ともいえるでしょう。それぞれの価値観によってライフイベントの必要金額は変わりますが、
貯蓄目標を決めるうえでの目安として、各統計データを参考にしてみましょう。なかでも、人生の三大費用である「子どもの教育費」「住宅購入費」および「老後の生活費」については、最初に目安を確認しておきましょう。

●子どもの教育費
子どもの教育費は子どもが社会人になるまでに必要な費用だと言われています。文部科学省の「子供の学習費調査」(平成26〈2014〉年度)によれば、幼稚園入園から高等学校卒業まで公立だった場合にかかる費用は約527万円です。加えて、日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査」(平成28〈2016〉年度)では、国公立の大学に進学すると約484万9,000円かかるという試算ですから、子どもが社会人になるまでには最低1,000万円はかかるという計算になります。あくまでも、ずっと国公立に進んだ場合の試算ですから、私立に進学すればさらに費用がかかることになります。

●住宅購入費
マイホームも人生の中では大きな買い物のひとつになるでしょう。結婚したらマイホーム購入を意識する人もいるかもしれません。住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」(2016年度)によれば、土地付注文住宅の所要資金の全国平均は3,954.8万円、同手付金(頭金などの手元資金)の全国平均は461.5万円です。住宅ローンを検討するとしても、購入費用の1割は貯蓄しておく必要があるということです。

●老後の生活費
最後は老後の生活費です。総務省統計局の「年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)平成24年」(2012年)によれば、老後の収入源である老齢年金の平均受給額は男子180.7万円、女子98.6万円となっており、男女合わせると年間収入が279.3万円となっています。

対して、公益財団法人生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査《速報版》」によれば、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考えられている最低日常生活費は月額で22.0万円だというデータです。しかし、旅行やレジャー、趣味などを楽しむ老後のゆとりのための上乗せ額を考えると、月額で平均34.9万円が必要だと考えられます。

人生の三大費用の平均額が分かったら、その他のライフイベントについても考えてみましょう。出産、結婚、介護にかかってくる費用や緊急資金など、おおよその試算がわかれば、ライフプランが立てやすくなります。

ライフプランを実際に立ててみる

おおよその必要資金の検討がついたら、ライフプランを見える化したライフイベント表を実際に作成します。表のタテ軸を自分の名前や家族の名前、ヨコ軸を年次・年齢にして、具体的なライフイベントと必要な金額を書き込みます。そうすることで、いつまでにいくら必要なのか、見える化できます。例えば、35歳のAさん、30歳のBさん夫婦の場合は次のようになります。

ライフイベント表

来年子どもの出産が決まっているので必要資金を50万円、できれば子どもが大きくなる前にマイホーム購入を検討しようと、予算を3,500万円としたうえで頭金を350万円としています。このように必要資金を書き入れると、具体的な必要金額が分かります。

現在の貯蓄金額から考えて、いつまでにいくら貯蓄をしないと足りないということが分かってくれば、預貯金でよいのか、それとも有価証券や不動産、保険などに投資をしないといけないのかがわかってきます。預貯金だけで必要金額に足りない場合は毎年何%増やしていく必要があるのかを試算し、どのようにして運用すべきなのかを検討します。

ライフプランは金融庁や一般社団法人FP協会を始め、シミュレーション計算ができるものもあります。書くのが面倒だと思うなら、シミュレーションソフトを使って目安を見るのがよいでしょう。

サラリーマンは目標に沿った投資を

投資を始める前にライフプランを立てて将来のことを検討しておくことで、目標が見えてきます。ただ儲けたいと思って運用するよりも、ライフイベントに即した資産運用をすることで見直しがしやすくなります。1年に一度は、今のままの貯蓄方法、資産運用方法でよいのか、見直せる支出がないのかを確認し、よりよいやり方を検討しましょう。