よく聞くETF。REITとの違いは?

資産運用をするには何かに投資する必要があります。どのような金融商品に投資すればよいのかは人それぞれです。しかし、これから資産運用を始めようという人であれば、ETF(上場投資信託)への投資を検討してみるのはいかがでしょうか。

ETFってなに?

ETF(Exchange Traded Fund)は「上場投資信託」と呼ばれます。投資信託の種類の一つで、証券取引所に上場しています。

日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指数の値動きに連動するように運用されている投資信託もあります。そうした投資信託はインデックス・ファンドと呼ばれています。ETFも東京証券取引所などの取引所に上場し、さまざまな指数をベンチマーク(投資信託が収益の目標とする株価指数等の数字のこと)としているため、インデックス・ファンドの一つということになります。

ETFによる資産運用の特徴

ETFには、分散投資ができる、売買コストや保有コストが低い、基準価額がリアルタイムで変わるなどの特徴があります。それぞれの特徴についてみてみましょう。

・分散投資ができる
例えば、個別株で東証株価指数(TOPIX)に連動する資産運用をする場合、数十億円単位の資金が必要になります。ところが、TOPIXに連動したETF(銘柄コード:1308)の場合、最小購入代金は18万〜19万円(2017年12月現在)程度です。つまり、少額投資ながら、TOPIXを構成する約1,700銘柄に分散投資するのと同じ効果が得られることになります。

・売買コストや保有コストが低い
ETFは売買コストや保有コストが低いのが特徴のひとつです。投資信託は商品によって諸経費が異なりますが、一般的には売買コストに当たる購入時手数料が1〜4%程度で、保有コストに当たる信託報酬が年間0.4〜2%程度かかります。一方、ETFに関しては売買コストが株式の売買手数料と同程度です。信託報酬も年間0.1〜0.5%程度で、通常の投資信託よりも低いのが特徴です。

・基準価額がリアルタイムで変わる
通常の投資信託は、申込時点では基準価額がわからず、価額は一日1回算出されます。一方で、上場しているETFの市場価格はリアルタイムで変動します。そのため、取引時間中はいつでもETFの売買ができます。

ETFと個別株の違い

個別株で分散投資を目指す場合、銘柄選定や個別株の値動きを追うことが必要になりますので、初心者や時間のない人には難しいかもしれません。また、個別株には個人で情報収集できる範囲を超えたリスクが潜んでいることがあります。その企業の役員や従業員の不祥事、不正会計などの発覚による株価の暴落です。個別株で資産運用をする場合、こうしたリスクを常に抱えることになります。

ところが、ETFであれば、TOPIX連動型の場合、約1,700社に分散投資しているのと同等の効果を期待できます。そのため、一つの企業で不祥事が起きても、個別株で保有する場合より影響は受けにくくなります。

また、時間的コストも削減できます。個別株で資産運用をする場合、調べる内容が多岐にわたり、急な株価の変動に備えて株式市場をチェックする回数も多くなりがちです。しかし、ETFは個別銘柄にではなく、平均株価などの指数に投資をするようなものです。そのため、長期的な経済成長が見込める国の株価指数に連動するようなETFに投資してしまえば、絶えず株価をチェックする必要もありません。

REIT(リート)との違い

ETF以外で、初心者や忙しい人におすすめの金融商品として紹介されるのがREIT(リート)です。
REIT(Real Estate Investment Trust)はアメリカで誕生した不動産投資信託です。不動産で資産運用をする投資信託であり、ほかの投資信託と同様に、投資家から資金を集めてマンションやオフィスビル、商業施設などの複数の不動産を購入し、賃貸収入や売却益を投資家に還元するものです。日本では、頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれ、証券取引所に上場しています。

ETFとREITの一番の違いは、投資対象にあります。ETFの大半は株式投資ですが、REITは不動産に投資します。また、ETFが指数に連動するように設計されているのに対し、REITは連動するベンチマークが設定されているわけではなく、高い利回りを出せるよう各REITで独自の方針を立てて、積極的な運用をしています。

ただ、証券取引所に上場していること、少額資金で始められること、分散投資をしていること、市場での売買が簡単であることなど、共通点もあります。資産運用初心者には、株や不動産について勉強するうえで、ETFとREITはいずれも最適な金融商品と言えそうです。

ETFやREITにも投資妙味がある

ETFやREITは投資信託や現物不動産に比べると値動きが激しいため、人によっては取引が難しいと思うかもしれません。しかし、個別株のように売買は行えるうえに、分散投資ができる点は魅力的です。投資はあくまでも自己責任です。投資妙味(投資への醍醐味の度合い)やリスクについてよく検討し、理解したうえで投資を始めましょう。