資産運用のリスクは「危険」という意味ではない?

一般的に「リスク」と聞くと「危険」を思い浮かべるかと思いますが、資産運用(投資)の世界ではリスク=危険ではありません。資産運用をするにあたって最初に学ぶべきことは、正しいリスクの意味を知り、それと付き合っていくことです。今回は、具体的な金融商品のリスクや、リスクそのものを小さくするための分散投資についてお話しします。

資産運用のリスクとは?

資産運用においてのリスクとは、将来の結果(リターン)の不確実性のことをいいます。不確実性とは「期待している収益に対するブレ幅」であり、プラス時には利益となりマイナス時には損失となります。

● リターンって何?
資産運用のリターンには次の2種類があります。

資産運用をする際には、この2つのリターンを考えて運用することが重要です。一般的に投資では、高いリターンを期待すればリスクも高くなり、リスクを低く抑えたい場合にはリターンも低くなります。リターンとリスクは表裏一体の比例関係にあります。

例えば、銀行の定期預金は年利〇%の利息=リターン(将来の結果)が確定しているので、リスクはゼロと言えます。(銀行が破綻した場合は、元本1,000万円までとその利息が保証されます)

資産運用にはさまざまなリスクが

資産運用のリスクはリターンのブレ幅であるとお話ししましたが、リターンを左右するリスクは主に次の4種類です。

リスクを判断するのが難しいところですが、表内の信用リスクやカントリーリスクについては、格付会社・調査会社が発表する“格付け”が信用度を判断する際の参考になります。

● 金融商品によってリスクは異なる
預貯金などリスクとリターンが低いものはローリスク・ローリターン商品といい、投資信託や株式などリスクとリターンが高いものはハイリスク・ハイリターン商品といいます。ローリスク・ハイリターンのような投資家に都合が良い金融商品は基本的にはありません。金融商品ごとのリスクを知ったうえで商品を選ぶことで、自分に合った資産運用をしていくことができます。

● 資産運用リスクを低くする方法
リターンを期待しながらリスクを低くする方法があれば、誰でも知りたいと思うでしょう。リスクを低くするには、リスク分散が有効です。

投資の世界に「卵は一つの籠に盛るな」という格言があります。これは、卵が一つの籠に入っていると落としたときにすべて割れてしまうかもしれないので、複数の籠に分けて盛ることでその危険を回避せよ、という教えです。

リスクを分散する3つの方法

1. 金融商品の分散
特定の金融商品だけではなく、商品を分散して投資することで、投資全体のリスクを低くすることができます。

2. 購入時期の分散
何回かに分けて、あるいは毎月一定額の積立てをしていくことで、投資するタイミングによる値動きのリスクを低くすることができます。

3. 投資期間の分散
投資期間を分散させるには長期投資が有効です。過去の統計から、長期投資は短期投資よりもリスクが低くなる傾向があります。また、複利の効果が期待できることや売買手数料などのコストが下がること、値動きに一喜一憂せず精神的に楽なこともメリットです。

リスクを理解し、資産形成を始めよう

資産運用するにあたり、利益を追い求めるだけではなく、自分の許容できるリスクの範囲はどの程度なのかを理解することが大切になります。そして、しっかりとリスクを分散し、資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。