株も積立で買えるの!?長期投資なら「株式累積投資」がおすすめ

金融商品で積立というと思い浮かぶのは、定期積金や財形貯蓄でしょう。預金口座や給与から天引きされるため、意識せずに資産が形成される優れた金融商品です。

しかし、値動きのある株式が実は積立で購入できることはあまり知られていません。ここではリスクの少ない株式投資が可能な「株式累積投資」について紹介します。

「株式累積投資」とはどんな商品?

「株式累積投資」とは、毎月1万円以上1,000円単位で、証券会社が指定する銘柄の中から購入できる積立投資です。「累投=るいとう」という略称で知られています。

ただし、「株式累積投資」を扱っているのは野村證券、大和証券、SMBC日興証券の大手3社のみのため、ネット証券での取引は原則できません。

値動きのある株こそ積立がおすすめ

ある程度、株式投資を続けるとよく見られるのが、派手に値上がりしている銘柄を乗り遅れまいとして慌てて買う「飛びつき買い」です。株の売買は基本的に自分でタイミングを決めるため、どうしても相場の流れに左右されやすくなります。その点「株式累積投資」であれば、毎月決められた日にしか購入できないため、「飛びつき買い」のリスクがありません。

株の値下がりリスクを逆手にとった投資法

株は値動きがあるため、積立には向いていないと思いがちですが、実は株こそ積立にふさわしい投資商品です。なぜなら株式累積投資は、株の値下がりリスクを逆手にとった投資法といえるからです。

投資した株が値下がりするのは基本的には困ったことですが、「株式累積投資」の場合は毎月一定の金額を積み立てるため、株価が下がればより多くの株数を買い付けることができます。

日経平均全体でいえば、たとえば2万円をはるかに超える水準まで上昇したときに、「こんなことなら、あの1万5,000円あたりで低迷していたときにもっと積極的に買っておけばよかった」と後悔する人もいるでしょう。

「株式累積投資」なら相場が低迷していたときはより多くの株数を買えるので、長期間同じペースで買い続けることにより底値圏を逸して後悔することもなくなります。

ドルコスト平均法で安全運用

前述の買値を平均化する手法を、専門用語で「ドルコスト平均法」といいます。ここで一定の株数で買い続けた場合と、一定の金額で買い続けた場合の平均購入単価を見ておきましょう。

【買付例】3回の購入株価が500円→450円→650円だった場合
・毎回20株を購入した場合
1万円+9,000円+1万3,000円=60株を3万2,000円で購入。1株単価は533円。

・毎回1万円分を購入した場合(ドルコスト平均法)
1万円分(20株)+1万円分(22株)+1万円分(15株)=57株を3万円で購入。1株単価は526円。

このように同じ株数で買った場合は、650円に急騰した際にコストが一気に上がってしまいます。それに対し、同じ金額で購入する場合は、急騰したときは15株しか買わないため「高値づかみ」のリスクがありません。したがって長期投資には、最適の方法といえます。

積立中でも配当金は受け取れる

さて、気になるのが積立期間中に権利確定日を迎えた場合に、配当金を受け取れるのかという点です。積立期間中は名義人が証券会社になるため、直接受け取ることはできません。配当金は、権利確定日現在で積み立てられていた株数に1株配当を掛けた金額を、購入金額に加算して元本に組み入れられます。再投資による複利効果を得られるのが特徴です。

単元株数に達したら晴れて株主に

毎月の地道な積立でも、ある程度の期間が経過するとやがてその銘柄の単元株数(通常の株式取引での売買単位)に達します。その場合は、名義が証券会社から個人に移り、晴れて正式な株主として登録されます。正式な株主になれば、配当金、株主優待(実施企業のみ)、決算書類送付、株主総会への出席などの権利を得られ、本格的な株主気分を味わえます。

「石の上にも三年」ということわざがありますが、積立には地道さが必要です。毎月わずかな金額でも続ければ、単元株投資では手が出なかった憧れの銘柄を購入することができます。株価の値動きに一喜一憂することなく、資産をふやせる優れた制度「株式累積投資」は安定志向の人におすすめしたい商品です。