小口投資家の話題に!現物株+投信のような投資商品「S株Now」が登場

小口投資家の間で話題になっているのが、ネット証券最大手のSBI証券が発売している「S株Now」という商品です。現物株と投資信託(以下、投信)のメリットをあわせ持ったような商品だというのですが、いったいどんな内容なのでしょうか。ここでは、「S株Now」の仕組みを追ってみます。

小口投資家が資産をふやすには

一般的なイメージとしての小口投資家とは、数万円程度の資金で買える銘柄をこまめに売り買いしている人です。おおよそ株式取引は、最低単元の100株(銘柄によっては1,000株などもあり)を売買して、リスクを少なくしながら利益を積み上げる戦略をとります。したがって、小口投資家が資産をふやすコツは、効率よく値上がりする銘柄を見つけることです。

現物株と投信を合わせたような商品とは

値上がりが見込める銘柄を見つけるには、どうすれば良いのでしょうか。株式投資は情報とデータの分析で、ある程度精度を高めることができます。そして、その運用会社の分析力を生かして商品化したのが投信です。

本来なら機動的に売買する現物株と、テーマを買ってファンドの成長を待つ投信は相反するものといえますが、「S株Now」は現物株と投信のメリットを合わせたような商品といって良いでしょう。ここでいうS株とは、単元未満株のことを指します。扱う証券会社によって「ワン株」「プチ株」「まめ株」など、愛称が異なるのが特徴です。

「S株Now」はどんな仕組みの商品か

「S株Now」の具体的な仕組みを見てみましょう。はじめに、「人工知能」「自動運転車」「ビッグデータ」など30種類あるテーマから値上がりが見込めそうな分野を選択します。すると、金融情報配信メディアを運営する「みんかぶ社」が、市場・銘柄分析によって選択した10銘柄で構成されるポートフォリオを提案してくれます。次に、10万円、20万円、30万円の3つのコースから、投資金額を選択します。

たとえば、2020年を見越して「インバウンド」というテーマで20万円コースを選択すると、以下のようなポートフォリオが表示されます。

・共立メンテナンス…9株
・オリエンタルランド…3株
・ドンキホーテホールディングス…3株
・Jフロントリテイリング…6株
・コーセー…1株
・カシオ計算機…6株
・資生堂…3株
・シーズ・ホールディングス…1株
・ビックカメラ…3株
・南海電気鉄道…3株

これを単元株で買ったらかなりの金額になりますが、「S株Now」なら20万円で値上がりが見込める10銘柄に投資することができます。あとは注文を確定して取引の成立を待つだけです。

機動的に売買できる点で魅力大

投信では同じような「インバウンド」をテーマにしたファンドがあっても、その中の1銘柄だけを売却することはできません。その点「S株Now」は、投信のスタイルを取っていても実際には個別株の集合体であるため、10銘柄の中の1つが急騰すればその銘柄だけを売却することが可能です。この機動性の良さは、小口投資家にとっては大きな魅力といって良いでしょう。

株主優待が付く単元未満株もある

パッケージで購入した個別株の中には株主優待の権利が付与されるものもあり、投信にはない「S株Now」のメリットです。株主優待は基本的には単元株数以上を保有している株主に贈られますが、なかには1株でも登録されていれば優待を贈呈する企業もあります。

たとえば、京セラの株を1株でも保有していると、宝飾品やキッチン用品などの自社製品割引販売やグループ直営ホテルの株主限定プランが受けられます。さらに、太陽光発電システム購入時に商品券贈呈などの優待内容が記載されたカタログが送付され、コストパフォーマンスを考えるとお得といえそうです。

確かな分析力に裏打ちされ10銘柄をパッケージで購入し、値上がりすれば個別に売却できる、まさに目からうろこのアイデア商品「S株Now」。小口投資がお好きな人には、試してみる価値のある商品です。