投資資産のポートフォリオを見直してみよう!

原則的に元本保証である銀行預金や国債だけでなく、株式や為替などのリスク資産にも投資する理由は、より大きな運用利益をあげるためです。ところが、意に反して世界的な株安になったり、急速な円高になったり、相場の急変で評価損に陥ることもしばしばあります。

そこで重要なのが「安全資産」と「リスク資産」をバランス良く組み合わせたポートフォリオの構築です。ここでは、よりリスクの少ない資産運用を行うためのポートフォリオ構築について紹介します。

大暴落で慌てないためにはどうしたら良いか

2018年2月に起きたニューヨーク株式市場と東京株式市場の同時大暴落は、強気一辺倒だった投資家に冷水を浴びせる結果となりました。人間は群集心理に引きずられる傾向があり、相場が急落するとみんなが慌てて同じ行動をとるため、下げが加速する結果となります。

では、大暴落で慌てないためにはどうしたらいいのでしょうか。そのポイントは、投資において重要なポートフォリオの構築にあります。

投資資産管理の基本はポートフォリオ

ポートフォリオとは運用資産の組み合わせのことで、投資においてはリスクを分散させるために基本となるものです。ポートフォリオを構築するにあたって必要なリスク分散のポイントは大きく分けて3つあります。

まず大事なのは「銘柄の分散」です。特定の銘柄や業種、商品分野に一極集中した投資は極めて危険です。異なる市場は相反する動きをすることがあり、金利が上昇してニューヨーク株が急落すると、リスクを回避するため債券市場が上昇するというのは典型的な例です。

ヨーロッパでは特定の国に経済破綻危機が起こると現物資産の金(ゴールド)に買いが向かうのも同じような理由です。つまり、株式と債券、国内預金と外貨預金、そして現物資産の金などをバランス良く保有することで、どのような金融情勢になっても一気に資産内容が悪化するというリスクを回避することができます。

長期短期を織り交ぜる時間のリスク分散

2つめのポイントは「時間の分散」です。投資スタンスには短期・中期・長期があります。短期投資は日々の利益を狙うデイトレードが典型です。ノーベル文学賞で村上春樹氏が受賞することを期待して、書店株で一発を狙うという期間限定の投資法もこの一種と考えていいでしょう。当たり外れが大きく投機性が高いという難点があります。

中期投資は1年定期など期間が決まっている金融商品を中心とする投資法で、株式でいえば冬場にビール株を買っておいて、半年後の夏前に値上がりしたところで売却するという戦略もこれにあたります。

世界的に有名な投資家ウォーレン・バフェットに代表される長期投資は、目先の利益を目指すのではなく、将来にわたって成長が見込める優良株に腰を据えて投資するスタイルです。高成長株は業績が伸びる過程で何度も株式分割や増配を実施するため、複利効果で大きな資産の増加をもたらしてくれるでしょう。

ただ、長期投資がもっとも投資効果が高いとはいえ、人には性格もあり、そんなに長い間待っていられないという人もいるでしょう。そこで短・中・長期をバランス良く混ぜたポートフォリオを組めば、目先の利益も長期の成長も両方取り込むことができます。

国内と海外に資産を振り分ける地域のリスク分散

3つめのポイントは「地域の分散」です。理由は金融市場が地政学リスク(特定の地域で事件や紛争などが起き、金融市場に影響を与えること)を嫌うからです。主な地政学リスクを振り返ると、経済事件としてはリーマンショック、国際紛争としては英国のEU離脱問題、テロ事件としては米国の同時多発テロ、天災としては東日本大震災などがあり、株価に大きな影響を与えました。

このとき、もし投資先が国内だけだったり米国だけだったりすると、地政学リスクをまともに受け、資産は軒並み評価損を被ることになります。日本市場が低迷していた時期も、ドイツ市場や中国市場は好調というように、国ごとに相場のピークが異なるため地域の分散は重要なファクターです。

下げ相場でも利益が出る商品を組み入れる

最後に下げ相場で利益が出る金融商品「日経平均ダブルインバース」を紹介しましょう。最も売買代金が多い「日経平均レバレッジ」と対をなす商品です。「日経平均レバレッジ」が上昇相場で価格が2倍上がるのに対し、「日経平均ダブルインバース」は下落相場で価格が2倍上がるように設計されています。

したがって、この上場ETFを両方保有していれば、上昇・下落どちらの相場でも利益が出ることになります。今や「日経平均ダブルインバース」は相場急落のリスク対策として必須の商品になっています。

ポートフォリオの構築は、資産運用に大きな影響を与えます。ポートフォリオを数年前に作ったという人であれば、これを機に見直し、運用成績のさらなる向上を目指しましょう!