初心者が陥りやすい不動産投資の失敗例

不動産投資を始めるタイミングは人によって異なり、そのときの年齢や社会人経験もそれぞれです。サラリーマンとして活躍されており、社会的な信用や属性が高い方は融資が組みやすいので、多くの業者が不動産投資の話を持ちかけてくるでしょう。

しかし、投資初心者の中には自分が購入すべき物件の基準や将来の資産規模拡大など、長期的な計画を立てずに始めてしまう方もいます。その場合、サラリーマンとしては成功していても、不動産投資では失敗してしまうケースも少なくありません。

本稿では、不動産投資を考えている方や始めたばかりの方向けに、初心者が陥りやすい不動産投資の失敗例をお伝えします。

目標キャッシュフロー、目標達成時期を決めずに始める

不動産投資は、長期的な目標を立ててから始めることで失敗するリスクを下げられます。ここでいう目標とは、いつまでにどの程度のキャッシュフローを達成したいかということです。そして、なぜその目標を達成したいかについての理由を深めておくと、モチベーションが維持しやすいでしょう。

例えば、月10万円のキャッシュフローを5年後に達成したい方と、月100万円のキャッシュフローを3年後に達成したい方がいるとします。

設定する目標によって、購入すべき物件の種類や融資を受ける金融機関の順番が異なります。例えば、他の金融機関の借り入れ有無が審査項目にある金融機関の場合は初めのタイミングで利用し、他の金融機関の借り入れについて審査の際に考慮しない金融機関は最後に利用すると効率良く融資を受けることができ、最終的な目標達成の可能性が高まるでしょう。

もし、月10万円を5年後に達成したいのであれば、リスクが低く立地が良い区分所有マンションをコツコツ購入していくという手法でもいいでしょう。

とはいえ、月100万円を3年後に達成となると、区分所有を購入していると間に合わないので、最初から「1棟投資する」という選択肢になるケースが実際には多くなります。業者の提案も異なってくるので、目標は最初に決めてから動くようにしましょう。

購入物件の選定基準を設けずに業者を回る

不動産投資における目標と重なる部分もありますが、「どういった物件であれば購入するのか」という基準を設けておくと業者としても紹介しやすいですし、自分の物件選定プロセスのスピードや精度も上がります。ここでいう物件選定基準とは、主に次の項目が挙げられます。

・投資可能なエリア
・金額や規模
・最低CF率(年間の想定税引前キャッシュフロー÷物件価格[諸費用を除く])
・積算評価(土地と建物の価値をそれぞれ評価して合算する評価方法)の販売価格に占める割合
・駅から徒歩圏内
・修繕履歴

業者から不動産を紹介されたときは、短い時間の中で判断を迫られることが多いです。その際に軸がブレることなく判断するためにも、あらかじめ考え抜いた自分だけの「物件選定基準」を設けておくようにしましょう。

表面利回りですべてを判断する

よくありがちな失敗例として、業者が提示する表面利回りを鵜呑みにしてしまうケースがあります。そもそも、利回りとは「年間想定家賃収入÷物件価格」で求められる割合ですが、物件価格は確定数値だとしても、家賃収入はあくまで想定数値です。

利回りは満室ベースで計算するので、どんなに利回りが高くても、エリア的に賃貸需要が低い場合は注意が必要です。もし、満室にすることがかなり難しいということであれば、その部分を割り引いて分析しなければなりません。

新築の投資案件は、特に注意が必要です。まだ実際に入居者がいない段階で、想定家賃収入を計算しているので、「本当に相場の家賃で計算されているのか」「新築時は新築プレミアムで家賃が上がっているため、10年後の家賃に引き直しても収支が回るのか」といった視点でも分析するようにしましょう。

目の前の情報が本当に正しいのか、盛られている話が無いかなどを正しく判断できるように、事前の準備や分析能力の精度とスピードを上げていくようにしましょう。