融資型クラウドファンディングは株式投資や投資信託と何が違うの?

資産運用の新しい選択肢として最近注目されてきたクラウドファンディングは、株式投資や投資信託とは違った金融商品としての特徴を持っています。本稿では、融資型クラウドファンディングに焦点を当て、その魅力や特徴をご紹介いたします。

融資型クラウドファンディング投資には値動きがない?

インターネット上で多数の人から資金調達するクラウドファンディング。中でも、ソーシャルレンディングとも呼ばれる融資型クラウドファンディングは、株式投資などと違い、値動きがないことが大きな特徴です。

融資型クラウドファンディングは、資産を買うという感覚ではなく、お金の貸し借りを行う貸借契約です。融資したお金が約束どおり返済されれば投資元本は毀損することなく返ってくることを意味し、そこに価格変動はありません。

資産価格が変動するリスクは思っている以上に厄介なもので、場合によっては、計画的な資産運用を台無しにするおそれさえあります。例えば、老後の生活資金目的で株式の積立投資を行った場合、積立をしている資産形成期間の実績がうまくいったとしても、リタイヤの直前で金融危機などによる株式市場の暴落に直面すると、それまで築き上げた資産の半分以上を失ってしまうこともあり得ます。

株式などの資産価格は、一度崩れてしまうと元に戻るまでに何年も要することもあります。老後の安定した生活費を目的に運用するのであれば、このようなリスクはなるべく避けたいところです。もちろん融資型クラウドファンディングにも、貸付先の債務不履行や返済遅延といった信用リスクがありますので、投資先を選定する際には注意する必要があります。

融資型クラウドファンディングと株式投資の複利運用の違い

資産形成を目指す資産運用の基本は、複利で運用することです。複利とは、投資元本が産み出した利益にさらに利子が付くことをいい、その効果は絶大です。ただ、複利の力を実感できるようになるためには、それなりの時間がかかるものです。

特に、値動きのある株式投資などでは、値動きが大きければ大きいほど実感が難しくなります。融資型クラウドファンディングは元本の値動きがなく、返済さえされていれば元本が毀損されることもないため、利息を元本に組み込み再投資するという複利運用のイメージどおりに運用できます。


(複利運用は年数を重ねるにつれてグラフの傾きが大きくなる傾向があり、序盤はどうしても傾きが小さい)

株式投資と違う融資型クラウドファンディングのリスク

融資型クラウドファンディングの信用リスクは、株式投資の信用リスクとは違ったところがあり、融資型クラウドファンディングならではのリスクといえます。

融資型クラウドファンディングでは、貸付先が明確化されていないことがあります。例えば、不動産事業者向けファンドとして募集しているものの、貸付を受ける不動産事業者についてはA社などと表記され、貸付先が匿名化された状態になっていることがあります。これは行政側からの指示によるもので、現在の規制ではこのようにすることが適切とのことです。

この結果、貸付先がわからないまま投資家は投資せざるを得ません。中には、投資家にとって不適切な内容のファンドをそれとはわからないように募集していた融資型クラウドファンディング業者も存在し、金融庁などの行政機関から行政処分を受けた事例も何度か発生しています。

融資型クラウドファンディングに投資する際には、貸付先だけでなく、融資型クラウドファンディングを運営している業者の選定も非常に重要なポイントになってきます。

コツコツと資産と分配金がふえていくイメージ

融資型クラウドファンディングへの投資は、まさにコツコツタイプです。値動きがない分、株式投資のように瞬発的に利益が出る可能性はありません。毎月、毎年ある程度想定通りの利益を手にし、投資元本がふえていく。それをひたすら繰り返し続けるイメージになります。

堅実に資産をふやしていける融資型クラウドファンディングがおすすめ

融資型クラウドファンディングは、貸付先の債務不履行や返済遅延さえなければ安定した利回りを得ることができる運用手法です。コツコツと資産を積み上げ、資産形成しながら分配金をふやして生活費として使っていくという計画も夢ではないかもしれません。そのような感覚で資産運用ができるところは、融資型クラウドファンディングの大きな魅力ではないでしょうか。