海外でその名を轟かせる主要ソーシャルレンディング会社とは?

ソーシャルレンディングはPeer-to-peer Lending(個人間の貸し借り)とも呼ばれ、英国や米国を中心に2000年代初頭から急速に普及してきました。その動きを追いかけるように日本でも急増しており、日増しに一般的な認知度も高まってきています。

英国の調査会社であるTechnavioが発表した「Global Peer-to-peer Lending Market 2016-2020」によれば、今後もソーシャルレンディング(Peer-to-peer Lending)市場は大幅な成長を遂げ、2016〜~2020年にかけて53%以上のCAGR(年間平均成長率)を達成する見通しだそうです。そして、グローバル市場において特に存在感を強めるのが南北アメリカ大陸で、2020年までに市場シェアの45%以上を獲得すると予測しています。

つまり、実質的に米国が世界最大のソーシャルレンディング市場になるということでしょう。では、実際に米国やほかの国々では、どういった企業がこの分野でシェア獲得競争を繰り広げているのでしょうか。

世界最大手はニューヨーク証券取引所に上場するLending Club

まず、世界最大手のポジションに立っているのは米国のLending Clubです。ニューヨーク証券取引所への株式上場も果たしており、消費者向けの無担保ローン商品が主力となっています。これに対し、米国におけるこの分野のパイオニアといえるのがProsperで、やはり消費者ローン系商品を得意としています。同社については、ブラックロックのような世界的な資産運用会社から出資を受けていることも特筆すべきポイントでしょう。

同じく米国のソーシャルレンディング大手であるSoFiは、スタンフォード大学内において起業したスタートアップで、学生向けローンが主力です。また、中小企業向けローンに力を入れることで競合との差別化を図っているのがOnDeckです。

Upstartも信用力が高くない学生にフォーカスを当て、借り手の将来の収入を出資者とシェアするというユニークなアプローチでサービスを提供しています。ほかにも米国には、PeerformやCircleBack Lendingといった大手ソーシャルレンディングが存在しており、これらも消費者ローン系に強みを有しています。

英国では世界最古参級のソーシャルレンディングが存在感を発揮

一方、ソーシャルレンディング における世界最古参企業といわれているのが、英国のVirgin Moneyです。その社名からも想像がつくように、リチャード・ブランソン会長率いるVirgin groupの系列です。同社にやや遅れて英国で創業したZopaもこの業界の草分けとして大きなシェアを獲得し、欧州トップクラスの規模を誇っています。さらに、Funding Circleも同国における大手の一角で、個人向け無担保ローンを得意としています。

欧州大陸系では、フランスの中小企業向け融資のLendixや、ユニークな募集案件なども取り扱うドイツのKapilendo、やはり中小企業向けであるフィンランドのVaurausなどが挙げられるでしょう。もちろん、スペインやベルギー、オランダ、ポルトガルなど、ほかの欧州各国でもソーシャルレンディングが普及しています。

他方、中国では最大級といわれている铜板街(Tongbanjie)を筆頭に、多数のソーシャルレンディング事業者が活動を展開しています。こうした動きは、ベトナムやインドネシアなどの経済成長が著しい東南アジア諸国にも広がっているようです。

ソーシャルレンディングが世界経済の潤滑油に!

こうした世界的なソーシャルレンディング市場の成長は、経済活動をいっそう円滑化する潤滑油の役割を果たすことでしょう。なぜなら、金融機関が提供してきた従来の融資サービスよりも短期間で調達できるばかりか、これまで審査に通らなかった人たちも資金援助を受けられるようになるからです。

実際、前述したように、この分野におけるいくつかの世界的な大手企業が、中小企業向けや学生向けに力を入れています。これらのターゲットも、今まで金融機関の融資を気軽には利用できなかった層です。今後、おそらく日本においても、ソーシャルレンディングがさらに身近な存在となっていくことは間違いないでしょう。