注目のIPO株に、少額投資する方法

2018年5~6月は、ラクスル・メルカリなど知名度の高い有名企業が相次いで新規上場しました。IPO株は初値が高騰する傾向にあり、夢がある代わりにリスクも高いのが現状です。そこで本稿では、上場後に単元未満株投資でIPO株を購入し、その後の成長に期待する新しい投資の形を紹介します。

IPO株の初値はほとんどが公開価格を上回る

注目のメルカリは公開価格の3,000円を大きく上回る5,000円で初値を付けました。IPO株の初値は毎年ほとんどの銘柄が公開価格を上回る圧倒的な実績を残しています。2018年も6月21日までに上場した30銘柄(ETFは除く)の内、初値が公開価格を上回ったのは、28銘柄で勝率は約93%です。マイナスとなった2銘柄は東証1部と2部への上場でしたので、マザーズに限れば全勝ということになります。

これまで「株式投資必勝法」は存在しないとされてきましたが、マザーズのIPO株に絞ればほぼ必勝法に近い投資といっても過言ではないでしょう。

IPO株の抽選はめったに当たらない

これほど値上がり確率の高いIPO株なので、当然申し込む人が多く、抽選に参加しても滅多に当たらないのが投資家の共通認識になっています。メルカリは特に人気が高く、国内個人投資家の抽選は約50倍の競争率となりました。この倍率ではよほど運が良くないと当たりません。それでも抽選に申し込むのは無料なので、証券会社の口座内にある残高の範囲内で買える公開価格であればチャレンジは続けたほうがいいのは言うまでもないでしょう。

最低単元の100株でも高額投資になるのが難点

次に、投資金額について考えてみましょう。先にIPO株の初値はほとんどが公開価格を上回ると紹介しましたが、新興企業が集まる東証マザーズに上場する銘柄には高騰する傾向が顕著です。将来性に対する期待値が高いだけに現在の業績以上に買われる傾向があります。公開価格の2倍近くになることは普通で、それ以上になるケースも少なくありません。

高騰することが定説になると、上場直後の急騰場面に乗じて利益をあげようとする投機的な買いも加わるため、実態(本来はさまざまなデータを加味して決められた公開価格が妥当な株価のはず)以上の高株価となるのです。投資金額も大変高いものになり、メルカリを初値5,000円で100株購入した場合の投資額は50万円となります。知名度の高いメルカリはともかく、まだ評価が定まっていない新興企業にいきなり50万円を投じるのは勇気がいるでしょう。

単元未満株なら少額で夢が買える

そこで利用したいのが、一部の証券会社で扱っている単元未満株投資です。このサービスを利用すれば株価が高いIPO株でも、1株から購入することが可能です(※)。「1株や2株買っても仕方ない」と思うかもしれませんが、中には1株の購入でも大きな資産効果を生んだ銘柄もあります。

例えば、2015年12月4日に東証マザーズへ上場した鎌倉新書(東証1部・証券コード6184)は公開価格1,000円に対し、2.8倍の2,806円の初値を付けました。マザーズ銘柄らしい値動きですが、もしその後3,000円でこの銘柄を1株買ったとしたら、現在いくらの資産になっているでしょうか。

鎌倉新書は、2016年の10月1日付けで1対4の株式分割を実施しました。この時点で持ち株は4株にふえています。葬儀サービス業の同社の業績は、毎年急速な伸びを示していることと、東証1部に昇格したことで人気が沸騰し、2018年6月22日終値は3,555円でした。株価自体は買ったときより少し高い程度ですが、株数が4株にふえていますので、分割前の値段から考えれば3,555円×4倍=1万4,220円と、買値の4.74倍になっています。

評価益にするとプラス1万1,220円なので、1株投資でも万単位の利益を得られることが証明されたといえます。もし10株投資していたら、少額投資ながら実に11万2,200円の利益を得ることができた計算です。「少額でも夢が買える」というのが、IPO株単元未満投資の醍醐味なのです。

※単元未満株投資では、IPO株の初値を買うことはできません。単元未満株は前日の終値を基準として翌日の買い付け基準額が決定されるので、初値が付いた翌日からの買い付けとなります。

抽選に外れた後にもチャンスが

いくら応募してもIPO株の抽選に当たらないと嘆くことなかれ。上場後の少額投資でも高成長する銘柄を見つけることができれば、資産をふやすことは可能なのです。あなたも単元未満株投資を利用した、IPO株への少額投資で夢を買ってみてはいかがでしょうか。