不動産投資型クラウドファンディングでは、利回りと立地どちらを重視すべきか?

不動産投資型クラウドファンディングについて、見聞きする機会もふえてきています。すでに投資している方や、興味はあるもののまだ投資したことがない方などさまざまではないでしょうか。不動産投資型クラウドファンディングでは、なんといっても投資利回り(予定分配率)に妙味があると感じるかもしれませんが、投資する際には、利回りだけでなく立地を重視したほうがよいと考える方もいるのではないでしょうか。

そこで本稿では、「利回り」と「立地」、果たしてどちらを重視して不動産投資型クラウドファンディングを考えていけばよいのかについて、両者の関係性などに触れながら解説していきます。

不動産投資型クラウドファンディングにおける利回りはどの程度か?

不動産投資型クラウドファンディングにおける適正利回りは、その時々の金利情勢や不動産地価などに影響します。そこで、一例として2018年6月における不動産投資型クラウドファンディングの利回りを確認していきましょう。

TATERU社の「TATERU Funding」を例に、2018年6月に募集された案件を見てみると、予定分配率は4.6~4.9%となっています。J-REITの平均分配利回りが2018年6月20日時点で4.09%となっていますので、TATERU Fundingの予定分配率は魅力ある水準と映ります。

TATERU Fundingにおける過去の実績をさかのぼっても、予定分配率は4.6~5.0%のものが多いことから、一つの基準として捉えることができるでしょう。この予定分配率は、どこの地域でも同じだと断定できるものではありません。場所や投資する建物の構造などによって異なってきます。

利回りと立地の関係

利回りと立地の関係を示す一つの目安として、「立地が良いと利回りが低くなる」点を指摘できます。立地が良いとどうしても土地価格が高くなり、その結果、物件価格に対する年間家賃の割合は低下します。つまり、投資する金額に対して家賃の割合が低いと利回りは低くなるのです。一方、駅から多少遠くなるなど立地が劣ると、同じ物件であっても物件価格は下がります。周辺の家賃相場があまり変わらなければ、物件価格に対する年間家賃の割合は立地が良い場合に比べて高くなる傾向です。

ここからわかるように、立地が良いと利回りが低下する関係にあります。また、鉄筋コンクリートの商業用施設などに比べて、木造アパートなどのほうがコストを抑えやすいこともあり、利回りは高めに映ります。とはいえ、木造アパートでも特に新築の場合には、耐震性はしっかりしているものが多いため、立地も考慮しつつ、利回りを高めるにはアパートなどの物件も投資対象としていくべきでしょう。

投資対象を選ぶときに、どうしても利回りに目が行きがちですが、立地も判断材料に入れて投資案件を精査したほうがいいでしょう。

不動産事業者の信用度もチェックすべき

利回りと立地に加えて、不動産事業者の信用度もチェックしておきましょう。当然のことながら、不動産事業者が倒産すると、場合によっては投資した金額が返還されないおそれも出てきます。不動産事業者の信用度を見る一つのものさしとして、不動産事業者の財務状況を確認する方法があります。

上場企業の場合、負債状況や現預金、売上や利益などが公開されているので確認してみましょう。そうした事業状況がわからない場合は、一歩踏みとどまって果たして本当に投資しても大丈夫かどうか、ホームページや不動産事業者の評判などを確認すべきです。

利回りと立地の関係から投資対象を検討する

不動産投資型クラウドファンディングで利回りと立地のいずれが重要かについては、最終的に自分の考え方によって異なります。「利回りが高いということは立地が良くないおそれもある」「利回りが低いから魅力的ではないというわけではなく、むしろ立地が良いから投資対象として優れている」などの点を理解したうえで、投資対象を絞っていくことが重要です。

さらに、不動産事業者の選定もポイントになってきますので、事業状況や評判を自分で調べるなど、信頼できる事業者を見つけましょう。